| 簡単にトレーラブルの環境と書きましたが、さまざまな角度からこの環境を考える必要が有ります。普通はトレーラーを下ろす場所などを第一に考えると思いますが、ここではもっと広い意味での環境を考えてみたいと思います。
ヤマハ SRV17TR トレーラブルを語る上で避けて通れないエポックメイキングな出来事が二つあります。ひとつは日本のマリンシーンを引っ張ってきているヤマハという大手メーカーが数年前にSRV17TRという形でボートとトレーラーのセット販売を開始した事です。もちろんボート単体での販売もしておりますが、日本の法規上で一般的な普通免許で牽引できる最大クラスとしてスペックが設定され、エスコ製ボートトレーラーとセットで販売されるというものです。このことは非常に大きな意味を持っており、ヤマハがトレーラブルボートを正式に自社ブランドとして発売するという事は今までユーザーが手探り状態でトレーラブルしていたものを広く世間に認知させるという大きな役割を果たしたといっても過言ではないと思います。これこそが広い意味での環境整備であって、メーカーがトレーラーの法規的な手続きまで代行して保障するという事は過去には例の無かった事だと思います。 ホンダ オデッセイ そしてもうひとつはあまり目立たない事ですが、我々ボート好きには見落とししがちな事で、牽引車側に取り付けてトレーラーを引っ張る為の装置であるヒッチメンバーをホンダがオデッセイという車で初めて正式にメーカー純正オプション扱いとした事です。牽引車については規制緩和によってヒッチメンバーの取り付けが指定部品扱いとなり、牽引車の車検時に構造変更などの申請が不要になりました。簡単に言うとスキーキャリアなどと同じような見方になったという事です。ここまでは良いのですが実際には国産全メーカーともに今まではヒッチメンバーを取り付けてトレーラーを牽引する事は正式には認めておらずあくまでもユーザー責任として逃げていたわけです。そこをホンダが正式にヒッチメンバーの取り付けを認めたという事は車のメーカーがフレーム強度やヒッチメンバーの強度を保障するという事になり過去に例がありません。 今後はレジャーの多様化に対応できるように、国産他社メーカーもヒッチメンバーの取り付けまで考えた車作りをして欲しいと思います。 車のフレームについて 余談ですが私が車を購入するときは必ず後ろ側の下に潜ってフレームの走り方を確認する事にしています。特にマフラーのタイコやエキゾーストパイプの取り回しが邪魔にならないか確認するのですが、どこのメーカーのセールスマンも不思議そうな顔をして見つめています。ベース車両がトラックであれば普通は問題ありません。これはジープ型の四駆や1ボックス車に相当しきちんとハシゴ型のフレームが入っています。注意を必要とするのがベース車両を乗用車とする場合です。一見ジープタイプでもアコードベースのホンダCRVやスターレットベースのトヨタRAV4などは注意が必要です。また当然のことながらモノコックボディーの乗用車はヒッチメンバーが取り付けできない事もあるので、トレーラブルボーティングのためにはどんな車で牽引するのかまで考えておく必要があります。実際にはほとんどの車にヒッチメンバーを取り付けることは可能ですが、実際に牽引走行するときに牽引強度に制限があって重いボートは引っ張れないとか、歩道の段差にヒッチメンバーが当たってしまい、乗り辛いものになったりすることがあります。(私は一時、車高の低いスバルレガシーで牽引していましたが、歩道の段差にはいつも泣かされました。) アメリカの場合 もう少し余談を続けますと実はトレーラブルボーティングの盛んな外国(特にアメリカ)では、トレーラーの牽引はどんな車でも当たり前の話で普通のセダン型の乗用車でさえも取扱説明書にはヒーターやラジオの説明と同じようにトレーラーの牽引というのがインデックスにあり「この車は○○ポンドまで牽引が可能です。」と書かれているようです。日本の感覚ならたとえ牽引可能だとしてもこの乗用車は牽引を想定して作られておりませんので保障対象外ですと一言で終わってしまいそうですね。出来ないと保障しないというのではなく、この乗用車はこのくらいまでなら牽引できると言うところがアメリカらしくて素晴らしいじゃありませんか。ちなみに国産のRV車を海外に輸出すると取扱説明書には牽引についてまでかなり詳しく書かれていますが、不思議な事に日本国内の取扱説明書には何も書かれていません。この辺りは国産車メーカーは相手によって仕様の使い分けをするのではなく、もっとユーザーの側に立った考え方で車の販売をするよう襟を正してもらいたいと思います。 話が横道にそれてしまいましたが、このようなヤマハやホンダのような大手メーカーの取り組みこそが環境整備の第一歩でメーカーとユーザーが協力してトレーラブルボーティングの環境を整えていきたいと、またいくべきだと私は考えています。 |